テレビに対する関心

吉見俊哉先生が主催するテレビジョン・スタディーズの研究会(非公開)で発表。2年前に書いた修士論文の全体をベースにした話なのだが、学会論文などでその後いったん小出しにしたネタを再び寄せ集めたかたちで、それらを互いに関係づけ換骨奪胎するだけの余裕がなく、修士論文の(どうしようもないくらい荒削りだけれど)パンチの効いた全体性を損なっている・・・ということについて、喋りながら既に後悔しているという有り様。なんとも喋りにくいと思っていたら、このネタで発表をするのは、論文審査をのぞくと実に3年ぶりくらい。それにしては明らかに準備(というか復習)が足りなかった。先日のセミナーに引き続いて今日も無念だが、建設的なコメントがたくさんもらえたので良かった。あと、日常生活に根ざしたテクノロジーに対する関心からメディア論に入った僕が、テレビそれ自体にいかなる興味があるのか(なぜテレビなのか)ということにうまく(かつ簡潔に)答えることも、この研究をもうしばらく続けていく上で大きな課題。テレビのアクチュアルな問題にも取り組んではいるが、メディア論のディシプリンなるものをあいだに挟んで教科書的に関係付けるほうが、(それが決して正しくないことは承知の上で)都合よく簡潔に説明しやすいのが現状。

終了後、日が暮れないうちから飲み会。さくら水産で。9時ごろにいったん帰宅したのだが、1時間も経たないうちにNHKのディレクターをしてる友だちに飲みに誘われ、新宿のバーへ。そういえば飲み会のあいだ、一度たりともテレビの話をしなかったなあ(そもそもこの男、今いったい何の仕事をしてるんだろう?)