『趣味の無線電話』

yut-iida2007-12-29


久しぶりにネットで購入した本。国会図書館で部分的に複写してはいたのだけれど、僕にとっては重要な文献なので思い切って購入。1924(大正13)年の本だけど、箱もきれいに残っていて、状態がよい。

大正期におけるアマチュア無線ブームのなかでベストセラーになった本。著者の苫米地貢は『無線と実験』(現『MJ無線と実験』)を創刊したアマチュア無線家。『趣味の無線電話』の続編として1929(昭和4)年、『趣味のテレビジョン』という本を著しており、戦前においてテレビジョンの啓蒙に尽力していた*1。苫米地は『趣味の無線電話』でも、いち早くテレビジョンを「電波活動映送機及受映機(Television by Radio)」として紹介しており、「無線活動受映機。で野球試合を見物して居る図」を掲載している。「活動」ってのは「活動写真」の意か。

購入価格は6800円。送料と振込手数料を含めると7000円超。古書が研究費で購入できたらなあ・・・。

*1:田豊「『放送』以前におけるテレビジョン技術社会史の射程 ー昭和初期における公開実験の変容をめぐって」『マス・コミュニケーション研究』67号、2005年