『地下室』@アトリエ春風舎

yut-iida2006-05-24


早朝から国会図書館に行ったのだが、目的の資料が「利用中」で無駄足。本当に誰かが閲覧していたのか、それとも紛失もしくはOPACのエラーなのか・・・。仕方なく優先度の低い資料を閲覧・複写したが、どうも館内が蒸し暑いので耐えられなくなり、午後2時には退去。夕方まで池袋のドトールで仕事をして、夜、小竹向原へ。駅から春風舎までの道程で豪雨に遭い、傘をさしていたにも関わらず、膝から下がびしょ濡れ。

観劇したのは文学座青年団自主企画交流シリーズのひとつで、青年団の松井周さんの3作目。オーガニックショップの地下室で共同生活を営むコミュニティの話。(前作『ワールドプレミア』を見逃しているので)処女作『通過』との比較で言えば、松井さんが戯曲のひとつのモチーフとしているはずの、正常/異常を枠付ける準拠点の曖昧さという点では上回っているが、登場人物の心理展開が急峻すぎることは、今回も課題として残されているように感じた。アフタートークで岡田さん(チェルフィッチュ)が指摘していたように、一般的に望ましいとされる90〜100分という時間制約がなければ、もっとじっくりと時間をかけて描かれるべきところ。たとえば、連合赤軍を連想させる「総括」の場面は、それ自体の演出は(松井さんが自負していた通り)秀逸だったけれど、その直前までの場面とは明らかに空気が一変してしまっていたのが残念。

打ち上げまで残っていたのだけれど、あいにく(いつものことだが)すぐには整理がつかなくて、ろくなコメントができず不甲斐ない。そういえば松井さんには、ご自宅に招いていただいたり、井の頭公園で一緒に花見をしたりと、わりと頻繁にお会いしているにも関わらず、酒席が多いせいか、落ち着いてお話ができたことが一度もないなあ。