第25回MELL platz公開研究会「大震災後、私たちの考えていること、やろうとしていること」(5/14)のお知らせ
開催まで間がありませんが、ご関心をお持ちの方、是非お越しください。僕も参加します。
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第25回 メル・プラッツ公開研究会のお知らせ
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□テーマ :「大震災後、私たちの考えていること、やろうとしていること」
□日時 :2011年5月14日(土)16時〜19時
□会場 :東京大学本郷キャンパス 福武ホール 福武ラーニングスタジオ
※地下鉄丸の内線・大江戸線[本郷三丁目駅]から徒歩8分
※地下鉄南北線[東大前駅]から徒歩8分□登壇者 :
佐倉統(東京大学大学院情報学環教授/佐倉研究室)
林香里(東京大学大学院情報学環教授/メディア研究のつどい)
中原淳(東京大学大学総合教育研究センター准教授/NAKAHARA-LAB.NET)
水越伸(東京大学大学院情報学環教授/MELL Platz)
□総合司会:
□主催 :東京大学大学院情報学環・MELL Platz
□共催 :佐倉研究室、メディア研究のつどい、NAKAHARA-LAB.NET
□茶菓子代:500円
□事前登録:不要
東日本大震災からほぼ二ヶ月が経ち、この事態が一つの地域で生じた単発の災害ではないこと、少なくとも東日本社会全域とそこを生きる人々のあり方に広い範囲で長い期間にわたって影響を与えつつあることが明らかになってきています。
私たちは「大震災後の社会」を生きはじめたわけです。
そうしたなかで大学における学問、研究もまた、反省的に見なおされる機会を得たといえるのではないでしょうか。大震災のために何ができるかを考えてみるという見なおしもあり得ます。大震災をきっかけに、それまで学問、研究に見え隠れしていた課題や可能性がよりあらわになっており、それらを確かめるという見直しも重要です。私たちが本当に「復旧ではなく復興をめざす」ためには、反省的な見なおしはをふまえた展望を持つことが不可欠でしょう。
この公開研究会では、情報、メディア、コミュニケーション、学習などのキーワードをゆるやかに共有する情報学環・学際情報学府にかかわるスタッフが、それぞれの今の心境を率直に語り合うことから出発して、そうした見なおしと展望を語る機会をみなさんと持ちたいと考えました。
そのためもあり今回は、情報学環、MELL Platzに加え、科学技術の知と日常世界の知を結びつける回路作りに取り組む佐倉統氏の研究室、マスメディア、ジャーナリズムのあり方を議論する場を提供する林香里氏らの「メディア研究のつどい」、企業における経営企画・人材開発に関係する人々と大学のゆるやかな回路づくりに取り組む中原淳氏の「NAKAHARA-LAB.NET」の共催を得て開催することになりました。
登壇者は確固たる答えや指針をまだ見出してはいません。4名の悩みや想い、思考のプロセスから、これからの社会で私たちが情報、メディア、コミュニケーション、学習をめぐる研究や実践に取り組むうえで必要な姿勢や身のこなし方を、参加者のみなさんとともに見出すことができる機会となればと思っています。
お誘い合わせの上、お集まりいただければと思います。
□ スケジュール:
16時00分〜16時15分 ごあいさつ・趣旨説明など
16時15分〜17時15分 四名のプレゼンテーション
17時15分〜17時45分 参加者ディスカッション
17時55分〜18時45分 参加者の発表と総括
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メル・プラッツは、以下の運営メンバーによって運営されます。
飯田豊/伊藤昌亮/宇治橋祐之/岡田朋之/小川明子/加島卓/北村順生/金ヨニ/見城武秀/駒谷真美/境真理子/坂田邦子/砂川浩慶/高宮由美子/崔銀姫/土屋祐子/鳥海希世子/中川一史/林田真心子/古川柳子/ペク・ソンス/松井貴子/水越伸/水島久光/宮田雅子/村田麻里子/本橋春紀/山内千代子/劉雪雁(29名、アイウエオ順)
論評「東日本大震災とソーシャルメディア」
東日本大震災に被災された皆様に、心からお見舞い申し上げます。メディア研究に取り組む僕たちにできることを模索しつつ、被災地の方々の安寧と早期復旧をお祈りいたします。
共同通信に「東日本大震災とソーシャルメディア:被災者への想像力はぐくむ/希望も伝えるツイッター」という論評を寄稿しました。3月18日に配信され、翌日以降の加盟社朝刊などに掲載されているようです。
ソーシャルメディアが未曽有の大災害の中でどのような役割を果たし、逆にいかなる課題に直面したのか、現時点で評価するのは時期尚早なのですが、現在の所感をありのままに刻みつけておきたいと考え、お引き受けしました。
掲載紙(3月20日までに把握している分のみ):
普段はあまりやらないことなんですが、今回は文献やデータにいっさい頼らず、一晩で勢いだけで書きました。今の思いを忘れることなく刻みつけるいい機会になりました。ソーシャルメディアには明らかな限界もみえてきて、それを使って僕たちが今すぐにできる支援も限られていますが、今後の長きに渡る再建の過程においてこそ、その真価が問われるに違いないと思います。被災地に対する想像力やシンパシーを、新聞やテレビとは質的に異なるリアリティによって長くはぐくみ、持続可能な復興支援の道筋を切り開いていくことに、今は希望を見出したいです。
論文「サブカルチャーの現場としてのストリート/ロードサイド」
山北輝裕・谷村要・稲津秀樹・吹上裕樹 編『KG/GP社会学批評 別冊 共同研究成果論集』(関西学院大学大学院社会学研究科 大学院GP)に「サブカルチャーの現場としてのストリート/ロードサイド」と題する論文を寄稿しました。
あ、ブログ再開しました。
第22回MELL platz公開研究会「デジタル教材と学びのコミュニティ」のお知らせ(共催:ICTE)
次回のメル・プラッツは福山大学で開催します。ICTE(情報コミュニケーション教育研究会)との共催で、水越敏行先生、黒上晴夫先生をはじめ、実に豪華な顔ぶれが福山に集結します。僕は第2部のコーディネータを務めます。お近くの方は是非お越しください(今回は事前申込をおこなっていますので、ご協力をお願い致します)。
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第22回 メル・プラッツ公開研究会のお知らせ(共催:ICTE)
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□テーマ :「デジタル教材と学びのコミュニティ」
□日時 :2010年10月2日(土)12時30分〜17時30分
(※ 本セッションは 15時15分〜)
□会場 :福山大学 社会連携研究推進センター
※JR福山駅 北口徒歩1分
□登壇者 :
内垣戸貴之(福山大学/ICTE)
田邊則彦(関西大学初等部/ICTE)
杉本達應(福山大学)
□共催 :
□資料代 :1,500円
□事前登録:ICTEのウェブサイトから申込をお願いします。
http://www.icte.net/seminar/detail/137.php
2010年はiPadやKindleといった電子端末の相次ぐ発売にともない、「電子書籍」に対する期待(と不安)が格段に高まり、大きな議論が巻き起こっています。そんな中、学校教育における「デジタル教材」の導入に関する話題も盛んになってきました。制作や流通のシステムのあり方など、業界の発想の枠組みで語られることが多いデジタル教材ですが、それによって教育が実践される現場=“学びのコミュニティ”はいかにあるべきか、本格的な議論はまだ始まったばかりといえます。
教育学の分野において、デジタル教材は、既存の教科書や参考書が電子化されるというだけでなく、その潜在的な付加価値を見出し、将来的な授業設計に反映させることによって、学習効果の向上が期待されています。
しかし、「書籍」や「教材」という隠喩を引き剥がすことで、別の角度からのアプローチも可能になるはず。
第一に、これまで学校の外、博物館や美術館、大学やNPOなどを主体として展開されてきた、デジタルメディアを活用した遊びや学びの取り組みにまで視野を広げ、その経験の蓄積を学校教育の現場に還流できるのではないでしょうか。メディアアートや情報デザインといった領域における表現型のワークショップ活動は、デジタルメディアと人間との関係を根源的な次元から問い直す批評性をいち早く示していた一方、技術システムの具体的な運用の次元においても、豊潤なノウハウを有しているはずです。
そして第二に、教育現場をめぐって、デジタル教材の導入とケータイの排除が著しいコントラストを成していることなど、社会的な次元におけるメディア変容との相互作用を十分に踏まえ、状況を批判的に理解するという姿勢が求められるのではないでしょうか。ケータイと同様、デジタル教材もひとつのメディアであるならば、そのリテラシーはいかにあるべきか、領域横断的な議論をおこないたいと思います。
■プログラム:
11:30〜 受付開始
12:30〜12:40 開会のご挨拶
三宅正太郎(福山大学教授)
12:40〜13:10 海外視察報告
水越敏行(大阪大学名誉教授/前ICTE会長)
13:10〜13:20 休憩(10分)
13:20〜15:05 【ICTE企画】
ついに出た!学習指導要領解説
―どう展開する「社会と情報」「情報の科学」―
黒上晴夫(関西大学教授/ICTE会長)
江守恒明(関西大学中・高等部教諭)
越桐國雄(大阪教育大学教授)
山上通惠(兵庫県立社高等学校教諭)
15:05〜15:15 休憩(10分)
15:15〜15:30 メル・プラッツ事務局からのご挨拶
15:30〜17:00 【メル・プラッツ企画】
デジタル教材と学びのコミュニティ
内垣戸貴之(福山大学講師)
田邊則彦(関西大学初等部教諭/ICTE事務局長)
杉本達應(福山大学講師)
17:00〜17:30 全体総括・質疑応答
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メル・プラッツは、以下の運営メンバーによって運営されます。
飯田豊/伊藤昌亮/宇治橋祐之/岡田朋之/小川明子/加島卓/北村順生/金ヨニ/見城武秀/駒谷真美/境真理子/坂田邦子/砂川浩慶/高宮由美子/崔銀姫/土屋祐子/鳥海希世子/中川一史/林田真心子/古川柳子/ペク・ソンス/松井貴子/水越伸/水島久光/宮田雅子/村田麻里子/本橋春紀/山内千代子/劉雪雁(29名、アイウエオ順)
「民放連メディアリテラシー・フォーラム in Fukuoka」のお知らせ
コーディネータとして参加します。西日本の民放関係者、メディア研究者をはじめ、ご関心をお持ちの方はぜひ。
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メディアと市民の新しい結びつき方をさぐる:
民放連メディアリテラシー・フォーラム in Fukuoka
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このままで日本の放送はどうなってしまうのか。
そのように危ぶむ声は後を絶ちません。しかし一方で、地域の人々との交流を図り、ケーブルやネットなどさまざまなメディアと協力しながら、ローカルメディアとして新たなビジネスモデルを画策している放送局も少なくありません。
番組づくりを通して送り手と受け手がともにメディアリテラシーを学び合う。それによって地域に根ざした参加型の放送局のあり方を模索する。2001年にはじまった「民放連メディアリテラシー・プロジェクト」はそんな目的を持って展開し、今年でのべ19局が実践をおこなってきました。
このフォーラムでは、ローカル民放で働く人々と、地域の学校、社会教育、大学、自治体、NPO関係者などのみなさんにぜひお集まりいただき、メディアと市民の新しい関わり方、結びつき方を一緒にさぐることができればと思っています。
初秋の福岡でお会いしましょう!ぜひお気軽にご参加ください!
■ 日 時 :2010年9月24日(金) 午後1時30分〜午後5時
■ 会 場 :天神クリスタルビル Aホール
福岡市中央区天神4丁目6−7、電話:092-733-2681
地下鉄天神駅から徒歩7分、福岡中央郵便局から徒歩2分■プログラム:
13:30〜14:20 基調報告「放送を市民的に『新生』させるために」
水越 伸・東京大学大学院情報学環教授
14:30〜16:00 参加者ディスカッション
(課題をめぐるグループワークなど)
16:00〜17:00 パネルディスカッション
パネリスト
徳永謙太郎・山口放送(2007年度参加局)
松元修二・鹿児島テレビ放送(2009年度参加局)
水越 伸 ほか
司会 本橋春紀・日本民間放送連盟
*終了後、懇親会(会費制)を予定しています。■ 参加費 : 無 料
■参加申込み:
氏名、メールアドレス、所属をご記入のうえ、民放連番組部あて、
電子メール「tvkids @マーク nab.or.jp(@マークを半角@に変換して
ください)」にて、9月15日(水)までにお送りください。
なお、参加証などは発行しませんので、直接会場にお越しください。■ 主 催 :
東京大学大学院情報学環水越伸研究室「マス&コミュニケーションプロジェクト」
民放連 放送基準審議会
■ 協 力 :
メル・プラッツ
第21回MELL platz公開研究会「スポーツとメディアリテラシー」(9/11)のお知らせ
メル・プラッツは今年度、「コミュニティからメディアを問う」という年間テーマを設定し、各地で公開研究会を企画しています。次回は9月11日(土)、東京大学において「スポーツとメディアリテラシー 〜スポーツという経験の共有をめぐって」というテーマで開催いたします。どうぞお誘い合わせのうえ、足をお運び下さい。僕も参加します。
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第21回 メル・プラッツ公開研究会のお知らせ
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□テーマ :「スポーツとメディアリテラシー 〜スポーツという経験の共有をめぐって」
□日時 :2010年9月11日(土)14時〜18時
□会場 :東京大学本郷キャンパス工学部新二号館9階93b
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_04_18_j.html
□登壇者 :
[報告者]
岡田朋之(関西大学)
生駒義博(関西大学大学院)
[司会]
村田麻里子(関西大学)
□参加費 :500円
□事前登録:不要
2010年のメル・プラッツ年間テーマ、「コミュニティからメディアを問う」の
公開研究会第3弾は「スポーツとメディアリテラシー」をテーマに開催します。
今年2010年は、2月の冬季五輪バンクーバー大会、6月〜7月のサッカーW杯
南アフリカ大会と、大きなスポーツイベントが相次いで開催され、マスメディア
を通じて伝えられる日本代表選手の活躍ぶりが話題となりました。とはいえ、W杯の際は開会前の時点でそれほど話題に上っていたとは言えない
状況だったのも確かです。それが、日本代表チームがベスト16に進出する過程で
一気に火が付き、テレビ中継も高視聴率を記録するなど、一時は巷がW杯一色に
塗りつぶされるほどの話題沸騰ぶりでした。このギャップに引っかかりを感じた
人は少なくないでしょう。
近代スポーツとマスメディアはその草創期から分かちがたい関係のもとに発展
してきました。しかし、さまざまなスポーツのメディアイベント化が進んだこと
で、話題性を追うあまりタレントを動員したスポーツそのものとは無関係なコン
テンツづくりが批判されることも少なくありません。その一方でネットの普及と
発展のなか、ブログやSNSなどを通じてマスメディアを通さずに読者に直接語り
かける情報発信がスポーツジャーナリストからなされたり、選手や関係者から
直接コメントが発せられたりする機会も増えてきました。また、メジャーでない
スポーツについてのコアなファンによる情報共有も広がりつつあります。マスメディアを取り巻く状況が大きな変化の波にさらされている今日、スポー
ツをめぐるメディアとオーディエンス、さらには競技に関わる人々をめぐる状況
もまた、その影響を免れません。今回の研究会ではメディアを通じたスポーツ
経験を見直すことから、メディアリテラシーの問題をこれまでとは少し違った
角度からとらえなおしていきたいと思います。
進行としては前半で、先頃話題となったサッカーW杯をめぐるメディアと人々
の関わりを中心にシンポジウムをおこないます。まずメルプラッツ運営メンバー
に今年から加わった岡田朋之さんが、今回の問題意識について上記の観点から
提起をおこなった上で、W杯大会期間中南アフリカに滞在し、記事を配信して
こられた朝日新聞社の忠鉢信一さんから、何をどういう視点で伝えようとした
かを中心にお話しをいただく予定です。つづいて、Jリーグクラブと地域リーグ
のクラブのサポーターブログを自ら運営しつつ、他のネットワーカーと交流を
重ねたり、ブログ接触の分析などの研究をおこなってきた関西大学大学院博士
課程の生駒義博さんに、ネット上から起こりつつある変化について語っていた
だこうと思います。後半にはそこで提起された問題意識を踏まえて、参加者とともにディスカッシ
ョンをおこないます。その中では参加者個々人のスポーツとの関わりを振り返っ
たり、大相撲のスキャンダルなどのスポーツをめぐる時事問題について考えたり
することも交えて、マスコミュニケーションのみにとどまらないスポーツ経験の
共有の可能性について考える機会になれば幸いです。
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メル・プラッツは、以下の運営メンバーによって運営されます。
飯田豊/伊藤昌亮/宇治橋祐之/岡田朋之/小川明子/加島卓/北村順生/金ヨニ/見城武秀/駒谷真美/境真理子/坂田邦子/砂川浩慶/高宮由美子/崔銀姫/土屋祐子/鳥海希世子/中川一史/林田真心子/古川柳子/ペク・ソンス/松井貴子/水越伸/水島久光/宮田雅子/村田麻里子/本橋春紀/山内千代子/劉雪雁(29名、アイウエオ順)
第20回MELL platz公開研究会「地域と記憶 ー地域社会で共有される映像」のお知らせ
僕は今回、残念ながら不参加。Ustream配信が予定されているそうです。 http://www.ustream.tv/channel/urt-reports/
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第20回 メル・プラッツ公開研究会のお知らせ
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□テーマ :「地域と記憶 ー地域社会で共有される映像」
□日時 :2010年5月8日(土)14時〜17時50分
□会場 :新潟大学(五十嵐キャンパス)総合教育研究棟 D棟3階「D301教室」
http://www.niigata-u.ac.jp/top/access_ikarashi.html
# JR新潟駅(万代口バスターミナル7番乗り場)から、新潟交通バス
「新潟大学行き」(601番)または「新潟大学経由・内野営業所行き」
(602番)にて「新大西門」下車(バス45分、徒歩1分)
# 当日は土曜日のため、建物入口が制限されています。学生玄関(生協
第一食堂側)よりご入場ください。□登壇者 :
[報告者]
富田和彦(くびき野みんなのテレビ局)
[コメンテーター]
丹羽美之(東京大学)
[司会]
□参加費 :無料
□事前登録:不要
□共催 :新潟大学人文学部「地域映像アーカイブ」プロジェクト
2010年度のメル・プラッツでは、「コミュニティからメディアを問う」という年間テーマを設定して公開研究会を開催しています。今回はその第二弾として、「地域と記憶 ー地域社会で共有される映像」というテーマの研究会を予定しています。
地域に残る古い写真やフィルム、ビデオなどの映像資料を収集、保存、整理、公開して、アーカイブとして地域社会の中で共有していこうという活動が全国各地に広がっています。
こうした映像資料は、それぞれの地域で人々が積み重ねてきた日々の営みの記録であると同時に、地域の中で、地域の視点から、地域のありようを記憶に残していこうとする先人たちの活動の痕跡でもあります。そこからは、ときに我々が見知っていた地域像とはまったく違う姿が浮かび上がってくることも少なくありません。一方では、パブリック・アクセスやブログなどの場を通じて、地域の日常的な出来事や風景を現在進行形の形で市民が映像として記録し、地域の中で共有していくような活動も目に付くようになりました。
地域社会にとって、過去の地域の映像そして現在の地域の映像を共有していくことには、どのような意義と可能性があるのでしょうか。
今回の研究会では、まず、それぞれの形で地域の映像と関わる活動を実践している3名の方にご報告いただきます。原田健一(新潟大学)さんと高橋由美子(十日町情報館)さんには、それぞれ大学と公共施設を拠点とした映像アーカイブ作りの活動についてご紹介いただきます。また、富田和彦さん(くびき野みんなのテレビ局)には、上越市のケーブルテレビ局で展開している市民ディレクターの活動についてご報告いただきます。それぞれの活動が、単に映像のデータベースや映像作品を生み出すだけではなく、地域の人々の間や人と地域との関係性にもたらした変化についてお話しいただきます。さらに、放送論・映像文化論がご専門の丹羽美之さん(東京大学)にコメントをいただいた上で、水島久光さん(東海大学)の司会によるディスカッションに進んでいきます。地域の姿を過去から現在、現在から未来へとつなぎ、共通の記憶をかたち作っていく映像。このような映像を、地域社会が共有していくことの可能性や意義について、あらためて考えていきたいと思います。
■プログラム
14:30-14:45 ご挨拶とメル・プラッツのご紹介:
北村順生(新潟大学/メル・プラッツ運営メンバー)
メル・プラッツ事務局
「映像から見た地域の歴史と文化」
15:05-15:45 報告(2):高橋由美子(十日町情報館)「地域の写真資料保存作業と市民の記憶」
15:45-16:25 報告(3):富田和彦(くびき野みんなのテレビ局)
「市民ディレクターの活動と地域コミュニティ」
16:25-16:40 休憩
16:40-17:00 コメント:丹羽美之(東京大学)
17:00-18:00 パネルディスカッション:
司会・水島久光(東海大学/メル・プラッツ運営メンバー)
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メル・プラッツは、以下の運営メンバーによって運営されます。
飯田豊/伊藤昌亮/宇治橋祐之/岡田朋之/小川明子/加島卓/北村順生/金ヨニ/見城武秀/駒谷真美/境真理子/坂田邦子/砂川浩慶/高宮由美子/崔銀姫/土屋祐子/鳥海希世子/中川一史/林田真心子/古川柳子/ペク・ソンス/松井貴子/水越伸/水島久光/宮田雅子/村田麻里子/本橋春紀/山内千代子/劉雪雁(29名、アイウエオ順)